被害者にならない為の知識-精神薬を学ぶ-

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エビリファイ

統合失調症薬に恩賜賞 全国発明表彰、受賞者決まる
http://www.asahi.com/tech_science/articles/TKY201305150524.html

全国発明表彰(公益社団法人発明協会主催、朝日新聞社など後援)の2013年度の受賞者が決まった。最も優れた発明に贈られる恩賜

(おんし)賞は、新しい統合失調症の治療薬を発明した大塚製薬の大城靖男さんら3人が受賞した。表彰式は6月18日に東京都内のホテルである・・・以下本文参照ください。

この統合失調症薬とは、勿論、エビリファイのことである。
まあ、この表彰のスポンサーが、製薬会社御用新聞の朝日新聞ですから、さもありなんと言う感じではある。

記事と関連するエビリファイのエビデンスを確認しておきたい。

まず、副作用を軽減したとあるが、
其の意味は、大きく分けて2つのことを指している。
一つは、ムスカリン遮断作用の軽減による従来の統合失調症薬の代表的な副作用である抗コリン作用による症状(便秘、口渇、認知低下

)が軽減されたことにある。もう一つは、この薬がドーパミンの部分アゴニストとなり、ドーパミンが低下した場合は、ドーパミンの代

わりをするから、ドーパミン遮断によるパーキンソン症状が軽減されると言うものだ。
前者は、記載の通りだろう。実際この薬のムスカリン受容体との親和性は低い。しかし後者に対しては大きな疑問が残る。
FDAの大規模副作用データベースの解析論文では、この薬のパーキンソニズムの発症頻度の高さが指摘されている。

副作用報告で、この薬の副作用報告の頻度ランキングをみると、次の通り、
5位遅発性ジスキネジア721件(PRR4位)、7位アカシジア(PRR3位)、9位ジスキネジア、10位ジストニア(PRR12位)
PRRとはその薬の特異性を表わす指標。
錐体外路症状としての報告は、18位327件であるが、上記副作用は広義には全て錐体外路症状であるから、この薬が薬剤性パーキンソニズムの副作用を軽減しているなどははっきりと否定されます。
この研究者もまた、次のように述べています。

Aripiprazole(エビリファイ)で報告された有害事象は,頻度順では体重増加,糖尿病などの糖尿病関連の有害事象が多く,次いで遅発性ジスキネジー,アカシジアなどの錐体外路に関連した有害事象であった.一方,PRR 順ではPRR が高くかつ頻度が高いものとして,アカシジア,遅発性ジスキネジーがあり,次いで糖尿病の有害事象があげられた.薬理学的にはaripiprazole はドーパミンの部分アゴニストとしての作用が考えられており,他の非定型抗精神病薬(MARTAとして分類されるolanzapine,quetiapine,risperidone)のような糖尿病関連の有害事象は少ないと考えられることから,ここで得られた結果は,aripiprazole の薬理学的な作用機序とは矛盾していると考えられた.そこで,非定型抗精神病薬で特徴的に見られた有害事象である糖尿病,膵炎,錐体外路障害,悪性症候群について,報告された症例で併用されていた医薬品を検討した.・・・中略
aripiprazole における糖尿病は,olanzapine,quetiapine,risperidone の併用による可能性が高く,一方,錐体外路障害と悪性症候群に関しては,報告された抗精神病薬自身による有害事象である可能性が考えられた.

また、連絡会への被害報告では、
・子供への適応外処方での、ジスキネジア(口をもごもごさせる)症状
・胆汁うっ滞による胆石、胆のう炎、膵炎
・エビリファイ単剤処方での自死
などが報告されている。

さらに、医薬品添付文書の副作用の記載では、臨床試験の結果として次のようなデータが示されている。
これって、副作用少ないと言えるのでしょうか?

副作用

**統合失調症
国内臨床試験において安全性解析の対象となった743例中、副作用が452例(60.8%)に認められた。主な副作用は、不眠(27.1%)、神経過敏(14.8%)、アカシジア(11.7%)、振戦(手指振戦含む)(10.5%)、不安(9.6%)、体重減少(9.2%)、筋強剛(6.3%)及び食欲不振(6.2%)であった。また、主な臨床検査値の異常変動はCK(CPK)上昇(13.7%)、プロラクチン低下(10.9%)及びALT(GPT)上昇(7.0%)であった。(承認時)
**双極性障害における躁症状の改善
国内臨床試験及び国際共同試験において安全性解析の対象となった192例中(日本人87例を含む)、臨床検査値の異常を含む副作用が144例
(日本人71例を含む)(75.0%)に認められた。主な副作用は、アカシジア(30.2%)、振戦(16.7%)、傾眠(12.5%)、寡動(10.9%)、流涎(10.4%)、不眠(9.9%)、体重増加(9.4%)、悪心(8.9%)、嘔吐(7.8%)及びジストニア(筋緊張異常)(5.2%)であった。(効能追加時)

エビリファイに特徴的なのは、そのドーパミン受容体との高い親和性です。
他のドーパミン受容体遮断薬をいきなり置き換えてしまうので、他薬からの変薬時に思わぬ急激な変化をもたらします。
また、半減期(60h)が異常に長く、併用により薬物血中濃度が想定以上に高まる危険もあります。
いずれにせよ併用には向きません。

大学の教授とこの薬の件を話したら、ちょっとの用量変更で、大きく変わると仰ってました。
それも、この薬のドーパミン受容体との特出して高い親和性の影響だと思われます。

記事中で、エビリファイの研究者が、子供にも使わせたいなどと言っていますが、絶対使わせたくないですね。
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  1. 2013/05/16(木) 15:41:46|
  2. 抗精神病薬
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